【ステキなもの】10年経っても履ける靴 フォレストシューメーカーのハンドメイド革靴

X-jamのメンバーが仕事を通じて出会ったすてきなもの。形のあるものもないものも、愛情たっぷりに語ります。
それぞれの偏愛ぶりをお楽しみください
今回の執筆者 城間優子
ちょうど10年履いている靴があります。
それは、長野県の安曇野で夫婦で靴を手作りしている「フォレストシューメーカー」の革靴。
公演でお世話になっている「陽だまり保育園」の紹介で、素敵な靴を作っている保護者がいるから見てみて!と当時栃木県にあった工房を一緒に訪ねたのがきっかけでした。
その時保育園の園長さんと理事長さんが履いていたのは、しっかり履き込んでシワも深く刻まれた靴。そして訪れた工房にあったのも、たくさんのお客さんから修理で預かっているという、個性豊かなシワと艶でエイジングされたゆたかな表情の靴たちでした。
モノが年月を重ねていく姿の迫力に圧倒され、私もそういうふうにモノとつきあってみたい。と強く感じました。
フォレストシューメーカーで使う革は、植物タンニンを使って、ていねいに鞣された革。もちろん生き物の命をいただいている革ですが、愛情を持って大事に無駄なく使わせていただくというお話を聞くと、自然と自分の背中も伸びます。
この靴は、単なる道具ではなくて、生き物の命を自分が使わせていただくという責任があるモノなのだなと。
完全受注生産で、たった二人で作っているので、丁寧にフィッティングをしてくださったあと、待つこと数ヶ月。
本当に首をながーくして待っている時間、ほんとに楽しみでした。

しわ一つないピカピカの靴に、うっすら見えている縞模様は、生き物の個体差、革の部位によって出てくる天然の模様。もちろん、これは一期一会の出会いです。
届いてからも、すぐに遠出をしてはいけません。
まだ固い革靴を、1日すこしずつならしていく。すぐに履きやすい靴と比べて、時間はかかるけれど、育てるのもまた、贅沢な時間。
数ヶ月、間を空けながら歩いていて、あるときふと気がついたら「なんか今日はどこまでも歩けそうだな!」と思いました。靴と足がしっかり馴染んだ瞬間でした。
お手入れはこれがいいですよ、とお勧めされたのが、化学物質を使わないレザーケア「タピール」の製品

オレンジオイルの天然の香りで、靴磨きの時間すら至福の贅沢な時間です。
靴底は、山歩きの靴にも使われるソールなので、しっかり硬いけれど、足がつかれにくく、ホールド感がたのもしい。靴底は減ってきたら交換することを前提に作ってあるので、「溝がなくなってきたらソール交換できますから送ってくださいね」と言われました。
そして、10年経った様子がこちら。

毎日履きまくっているわけではないけれど、とても綺麗な革の艶が残っています。
左足に入っていた天然の縞模様も、これもエイジングしても消えずに残っているのがすごくお気に入り。
靴紐は一度変えましたが、ソールはまだ大丈夫そう。
何人か、ここで買っている人たちがいますが、靴の育ち方は人それぞれ。見比べると、相手の靴も素敵だなあと思うし、自分のしわも愛おしくて、嬉しい気持ちになります。
長野の工房での予約のほか、年に数回、出張受注会をやっているそうです。
店名 | Forest shoemaker |
住所 | 長野県北安曇郡松川村4543 |
営業時間 | 木/金 14:00-17:00 |
HP | https://forestshoes.com |